
神戸・湊川商店街で1966年から営業を続ける喫茶アップルハウスは、店頭のたばこ自販機跡地を活用した英国風電話ボックス型のミニ図書館「みなとがわアップルライブラリー」を、5月12日(火)にオープンした。
ミニ図書館オープンの背景
喫茶アップルハウスは、1966年に創業した湊川商店街の老舗喫茶店。三代にわたり地元に愛されてきたが、店頭に長年置かれてきたたばこ自販機の役目が終わったことを契機に、跡地を「誰もが立ち寄れる街の本棚」へと生まれ変わらせる取り組みを企画した。
湊川商店街は、約400店舗が連なる神戸最大規模の市場「湊川市場」を擁する、神戸の食と暮らしを支えるエリア。近年は新たなマンション建設や湊川再整備構想の動きもあり、長年の常連客に加え、若い世代やファミリー層との接点づくりが商店街全体の課題になっているという。
喫茶アップルハウスは、「地域に愛され、地域の活性化にも貢献できるお店になる」という理念のもと店内のリニューアルを進めており、今回の電話ボックス図書館はその一環として企画された。
「みなとがわアップルライブラリー」の特徴
「みなとがわアップルライブラリー」は、喫茶店の利用は不要、会員登録や身分証明も不要で、貸出ノートに氏名・連絡先・書名を記入し持ち帰るだけで利用できる。返却期限は2週間目途、性善説に基づくシンプルな運用だ。
蔵書は、小説・マンガ・エッセイなどの一般書に加え、湊川・新開地の歴史や街づくり関連書、神戸ゆかりの作り手によるZINEなど、オーナーがセレクトした約250冊を配架。書店ともまちライブラリーとも違う、“街と出会える本”を意識した独自の構成となっている。寄贈は随時受け付けている。

本棚は、デザインの選定から塗装まで、オーナーと従業員、長年通っている常連客、そして近隣の子どもたちが一緒に手を動かして作り上げた。完成した電話ボックスは無人で運営されるが、みんなで作り上げたという記憶こそが、本を介した信頼のベースになっている。
オープン記念の講座を開催!
「みなとがわアップルライブラリー」のオープンを記念し、5月20日(水)、神戸のカルチャーセンター「エントランス」とのコラボレーションで、三代目オーナー・岡部亮司氏による講座「湊川・新開地の歴史と魅力」が喫茶アップルハウスにて開催される。参加費は無料で、定員は30名。現在参加申込を受け付けている。
オーナーのコメント

三代目・岡部亮司氏(左)と先代・岡部正峰氏(右)
三代目オーナー・岡部亮司氏は、以下のようにコメントしている。
「祖父母の代から60年、この場所で湊川の街と共に歩んできました。たばこ自販機があった場所を本棚に変えることで、お店に入らない方にも、商店街を歩くひとときに何かひとつ持ち帰ってもらえたら。塗装は休日に従業員、常連さん、近所の子どもたちと一緒に行いました。みんなが筆を握って色を重ねていく姿を見て、これは私一人の図書館ではなく、街の本棚なんだと、改めて感じました」
誰でも気軽に利用できる「みなとがわアップルライブラリー」を利用してみては。
■みなとがわアップルライブラリー
所在地 :兵庫県神戸市兵庫区荒田町1丁目16-8 喫茶アップルハウス店頭
アクセス:神戸電鉄/神戸市営地下鉄 湊川駅・湊川公園駅徒歩1分
利用時間:喫茶店営業時間中(7:45〜17:45)
定休日 :年中無休
利用料金:無料(会員登録不要)
利用方法:貸出ノートに氏名・連絡先・書名を記入し持ち帰り/2週間を目途に返却
蔵書数 :約250冊(オープン時) ※持ち寄り・寄贈で増える予定
■講座「湊川・新開地の歴史と魅力」
日時:5月20日(水)19:00〜20:30
会場:喫茶アップルハウス
講師:岡部亮司(喫茶アップルハウス三代目オーナー)
申込:https://en-trans.net/lecture/lecture0081
喫茶アップルハウスInstagram:https://www.instagram.com/kissa_applehouse_kobe
(yukari)